何のために働いているのか?

 仕事をやめてから3ヶ月が経った。その間の収入はゼロでなく、わずかな年金のみ。あとは貯金を切り崩して生活している。いずれ貯金は底をつく。また仕事を見つけて働くのか?今の私の考えでは、収入のためだけに働こうとは思わない。

 若い頃は、働くことが当たり前で収入も得られるのが当たり前と考えていた。今思うといったいどんな思いで働いていたのだろうか。よく考えてみると働くのは収入を得るためでもある。その収入でいろいろなものが買えるし旅行もできるし食べていくこともできる。一日のうち8時間以上働いているのは当たり前であった。仕事にやりがいを感じていたのだろうか。仕事に関してはいろいろな考え方があるのでこうだというものはないが、一般的には自分の特性を生かした好きな事ができてたくさんのお金を稼ぐことができることが理想だと思われる。典型的なのはメジャーリーグで活躍している大谷選手などであろうか。本当に野球が好きでたまらないからそれを仕事にして収入を得ている、と考えられるだろうか。もしかしたら本人は仕事と意識していないかもしれない。また、将棋の藤井聡太七冠はどうなんだろうか。これらの特殊な才能に秀でている人はもちろん努力もするが才能を十分に活かしてやっている。収入を得るためにやっているんではなくて本当に大好きだからやっていると言った方がよいかもしれない。またそれほどの覚悟も必要だろう。

 自分を振り返ってみるとそれほどの覚悟を持って仕事をしてきたかといえば疑問符がつく。自分がやっている仕事が果たして本当に自分に適しているのかとか好きでやっているのかと問われれば、そうでもないということもあるだろう。しかし、まずは自分の目の前にある仕事に一生懸命に取り組んだら喜びを感じるようになったり、そのことからもっと別の仕事が見つかったりする。

 ここで大事なのは、仕事のやりがいはお金というよりも自分のした仕事によって誰かを笑顔にできるとか役に立っているとか助けになっていることが一番のように思う。最初は辛かった仕事も頑張ってやっていたらいつのまにか楽しくなっていた、ということもあった。つらいときもあった、やめようと思うこともあった。しかし、「万事塞翁が馬」である。良いこともあれば苦しいこともある。それも仕事の醍醐味かもしれない。自分が苦しくて我慢できなくてもう耐えきれないときは、やめるのも一つの方法だし、ここは我慢して次を待とうということも選択できる。いずれにせよ、何のために今この世の中にいてどうして働いているのか、なぜ今この仕事をしているのか、考えてみることも必要かもしれない。

 ただ、仕事というのは家の家事や子育てなどお金にならないものもあることを付け加えておきます。

こんな大きな荷物を運んで働いていたポーター(ネパール)